村山由佳 星々の舟 [読んだ本 観た映画]
先妻の子(兄)と、後妻の連れ子(妹)。
二人は愛し合うようになりますが、実は、父親が同じだった・・・。
複雑な関係の家族たちの、それぞれの物語の連作です。
一人ひとりが、悩みを抱えながら自分の人生を懸命に生きていて、
それぞれが、孤独で寂しい。
「・・・幸福とは呼べぬ幸せも、あるのかもしれない。」
その人なりの幸せがあるんだ、それでいい、
と思わせるなにかが、この物語にはありました。
稽古の帰り、電車の中で読んでいたのですが、
あやうく、泣きそうになってあせりました。
蛇足ですが、この物語の家族たちに比べて、
なんて自分は能天気なんだろう、と自分のことが心配になりました。
(悩みなさそうだね?といわれることが多いのが、悩みです)
直木賞受賞作品。
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